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日本の陸地の68%は森林に覆われている。 世界の陸地の31%が森林であることからは、日本が緑に恵まれた国であることが理解できる。 しかし『人間の手が目に見える形では加わっておらず、生態系が著しく乱されていない、在来樹種が植生する森林』である原生林の割合が世界では36%であるのに対して(世界森林資源評価2010:http://www.jaicaf.or.jp/fao/publication/shoseki_2010_4.pdf)、日本では屋久島、白神山地、知床、春日山などにわずかに残っているだけである。 この白神山地でトレッキング。 父と母とブナの原生林を抜け暗門の滝まで渓流沿いに登る往復6kmを3時間かけて歩く。 ブナの原生林は、足下から上空まで様々な植物でびっしりと埋め尽くされ、空気まで緑色に染上げられている。 この中で呼吸をすると身体や心まで緑色に染上げられていき穏やかになっていく気がする。 ジャングルのような原生林を抜け、川魚が泳ぐ緑の深い渓流をすすんでいくと、勢い良くほとばしる滝が現れる。 滝の横をかわすように登っていくとさらに大きな滝が現れてくる。 足を冷やそうと滝壺に入ると、流れ落ちる水が創り出す風が全身に迫り、身体全体が冷やされていく。 滝の横の岩場では、風にあおられた続けたシダ植物が元気にななめっている。 山の中を水が駆け巡り、植物が育まれ、植物によって栄養を満たされた水が海に流れ込み、海の生物を育み、海から蒸発した水が雲になり、再び山に迫り還ってくる。 白神山地の旅で、地球と水の関係が生き物と血液の関係に近いことを実感できた。 日本・青森
by noTnoP
| 2012-08-25 09:00
| 地の旅・日本
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